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在宅家族介護の光と影

介護殺人、心中400件 制度10年やまぬ悲劇

ここ最近では、「またか!」と思えるほど頻繁に起きる家族介護における殺人・未遂・心中事件。
社会から孤立してちゃ駄目だ、とか、一人で抱え込んで身動き取れなくなったんだ、とか、事情も知らない人が勝手な憶測で語ってますが、果たしてそうでしょうか・・・
少なくとも、要介護認定を受けていれば、在宅介護の場合、必ずケアマネージャーが存在するはずです。更には、地域包括センターも訪問義務があるでしょう。もし、家族だけで介護をしてるのであれば、民生委員が把握してるはず。
もし孤立してたのであれば、そういう社会資源が機能してない証拠でしょう。その検証は置いておいて、在宅家族介護の立場から、色んな盲点を指摘したいと思います。

家族介護のメリットは、何と言っても、きめ細かく世話を出来る事。過介護で余計状態が悪くなる場合もありますが、コミュニケーションという面では在宅家族介護に勝るものはないでしょう。
そんないいはずの家族介護が、何故殺人にまで発展する状況に追い込まれるのか・・・

1)介護者に介護の占有度が求められ、離職せざるを得ない状況で、経済的に追い込まれる。所得に余裕がない為、十分な介護サービスも受けられず、自分が休む間も持てなく。介護の担い手が少数、特に一人しかいない場合、介護を死ながら就労するのは、現実的に不可能。その場合のケア・補助など、制度的に全く不備で、家族介護は追い込まれる。

2)要介護者は社会的には弱者である。施設等、社会資源を利用している場合、サービス提供者は高齢者虐待防止法を意識して行動しなければならない。介護士による要介護者への犯罪も後を絶たない現状からも、この法律を巡視するよう教育していく姿勢が問われる。しかし、家族介護の場合は、この弱者の立場が一転するケースがある。要介護者が、夫や実父母、義理父母の場合、介護者は健常時弱い立場であった「妻」「息子・娘」「婿・嫁」である為、その関係を維持したままになる事が多い。元が良好な関係であった場合はいいが、元々拗れた関係であったり、認知症の症状から攻撃的になったりすると、介護者が精神的に追い詰められる。時には暴力の問題もある。毎日、24時間、詰られ罵倒され我侭放題の状態に介護者が晒されるので、そのストレスは想像を絶するものである。最近では「介護鬱」なる状態にも目を向けられるようにはなってきたが、それをケアする制度はなく、介護者の逃げ場もない。

3)訪問介護等、在宅サービスを利用する際、サービス提供者との信頼関係が生まれない場合がある。地方には、まだまだ「守秘義務」「個人情報」という理念が薄く、出入りする介護士が情報をあちこちで漏洩させてるケースがある。すると、第三者が家庭内に入る事を拒む事に繋がり、家族介護は孤立せざるを得ない。簡単な例で言えば、壁の薄いアパートで、隣に聞こえるような声で「○○さ~~ん、○んちいっぱい出ましたねぇ~」など、よくあるケースである。

4)家族が困窮し、役所の担当窓口にSOSを出し、相談に行っても、門前払いをする。1)のような経済的な問題の場合、生活保護を求めても、申請さえ水際作戦で断る。資産もなく、生活保護レベルの半分も所得がない場合でも、窓口では何も動いてくれないのである。制度に明記されてない以上、介護が原因の相談を積極的に解決しようとしない行政側の問題も多い。

5)在宅介護サービスを十分に提供できない地域・自治体も多く、家族の負担も多い。在宅での医療行為は、家族に頼る場合がほとんどで、痰の吸引や経管栄養など、訪問看護を利用できる場面は実際は少ない。24時間介護体制になるため、介護者は十分な睡眠さえ取れない生活が、続く事になる。当然、精神的・肉体的な疲労は計り知れない。

6)家族の同居人数が複数の場合でも、担い手が一人に限定され、他の家族は介護への理解を示さない場合。当然、協力もなく家族内で孤立し、限界になっても気付かれない。身内の理解は、絶対必要な環境である。他の家族の理解と協力を得られるように、介護をしながら話し合いをするには、一人の負荷にしては重すぎる。第三者が指導できる立場で入れればいいんだが、なかなかそれも困難。当然、家族崩壊に進展する場合もあり、介護離婚や別居等、表には出てきてないケースは多いでしょう。

他にも、家族介護が抱えてる問題はあるでしょう。そして解決策として用意されている手段は少ない。鬱にもなるし、不眠にもなるし、追い詰められたら、衝動的に殺人にまで発展するケースも・・・それが上記の記事に示す内容になっている。

しかし、厚労省担当政務官の表明では、「限られた財源では、在宅サービスを充実させる。直接的支援はしない」と仰ってます。サービス提供者が増加して解決する問題は、ほんとに限られている。24時間提供可能な体制作り、だそうですが、支払い可能な金額で治まるんでしょうか・・・鬱防止や自殺防止キャンペーンだとかやってますが、予測では2014年の介護難民は150万人とか180万人と言われてます。単純に今の4倍。現在家族介護をしている方々は既に限界にきてますから、事件数は4倍では済まないんではないでしょうか。

もっと柔軟な手厚い在宅介護の補助を用意しなければ、現在在宅家族介護の身から言わせてもらえば、この状況は乗り切れないと思いますよ。
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テーマ : 在宅介護
ジャンル : 福祉・ボランティア

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あのま

Author:あのま
シングル介護で12年。要介護5の母親の介護をしながら、何の補助もない社会制度に苛立ちを覚え、赤裸々な現実をここで書いてみたいと思います。

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