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法人税を下げるより、もっと社会貢献するべき!

法人税が高いから企業が海外へ逃げる、という嘘

ここ何回か、「財政と税」について書いてきた。単純に家族介護が辛いだの、こういう状況をどうにかしてくれ、だのと訴えた所で、「財源がない」と軽く一蹴される。相手も、財政まではこちらが知らないから、そう言えば楽に切り抜けれる、と思っている。ただの嘆願だけでは、もう政治も動かないし、政治家もそんなに賢くないので、こうすれば財源はできる、とこちらが導いてやらないと、本当に何も出来ない。官僚に、都合のいい情報を見せられ、レクチャーされ、その通りに動かされているだけ。政府が発表してる資料をここでも提示しているが、自分たちの都合がいいようんしか見えない工夫があちこちになされ、その中から本髄を見極めるのに苦労をさせられる。しかし、ほぼ素人の自分でもカラクリを見破れるのに、政治家やマスコミの関係者は、何故見破れないのか。更には、その虚像を国民に刷り込もうとするのか。
既得権益の確保、利益誘導としか思えない行動・報道が蔓延り、政治に信頼を寄せるより、どこが嘘なのか、国民がいつも見張らないといけない。安心して任せた相手なのに、裏切られる思いしかしないのは、何故か。今日書く内容も、経済界、特に経団連の利益誘導としか思えない内容になる。政治・財政・行政・公務員に大鉈を入れる時期はとっくに来てると思うのだが、風見鶏であちこちにいい顔してても、国民が限界に達したら、その甘汁にもありつけなくなるのに・・・

前々回、「経団連が福祉目的の消費税アップを要望」という事で記事を書いた。今後、医療・介護の分野を成長産業として、消費税アップ分を福祉目的化して、成長させるべきだ、という経団連からの要望を提出、というものだ。「日本の消費税率が低いから・・・」という内容は前回書いた通り、全くの嘘であるが、この要望書にも疑問がある、と記事に書いた。
消費税アップで福祉財源を確保し、それにより法人の法人税率、社会保障負担を下げようと目論んでいる、としか言えない。輸出項目が多い企業、そのほとんどが経団連に所属しているわけで、消費税アップは何ら企業負担にならない。また、福祉目的での財源が確保されれば、企業が負担している社会保障費の軽減更には撤廃をも目論んでいるのであろう。以下に示すような実情を読めば、経団連の強欲さがよく分かると思います。

まず、「日本の法人税率は高いから、海外へ企業が逃げる」や「外資が参入しにくい」と、ここ数年、政府・政治家から聞いた覚えがないだろうか。
財務省発表の税制大綱を参考にしていくと、法人所得課税の実効税率の国際比較の図によれば



確かにアメリカと並んで高いと言ってもいいです。ここにはないですが、アメリカ・ニューヨークは、45.59%で日本よりもっと高いんですけどね・・・フランスやイギリスは、「地方税」がないので、日本より低いわけですが、企業の負担は、「法人税」だけではなく「社会保障費負担」つまり社会保険料も加味して考えなければなりません。


社会保険料事業主負担及び法人所得課税の税収の国際比較によると


社会保険料事業主負担(対GDP比)で、フランスは15%、スウェーデンは13%、ドイツで8.7%といずれも日本の6.5%より高い。
法人税と社会保険負担を合算した場合の各国の業種別の比較を見ると



見ての通り、日本が取り分け他国より高い、と言える数値ではない事が明らかです。むしろ、「日本の法人の社会保険負担が低いんじゃないか」と感じる人の方が多いんではないでしょうか。少子化対策をしっかり行ったフランスや、高福祉の国スウェーデンなどを見ると、日本の企業はもっともっと社会貢献するべきだ、と政治が求めるくらいであっていいはずなんですが、文頭に書いたように、経団連から逆の要望を受け入れ、消費税アップ・法人税ダウンを、とレールを敷き始めているのです。
「法人税が高いから、企業が海外へ逃げる」というのは、他国との比較から見れば、嘘という事になる。もちろん、アジア諸国では、外資獲得の為、優遇処置を施している場合も多い。しかし、アジア諸国は、先進国ほどの社会保障制度は整っておらず、市場も成熟していない。そういった国と比較するのは、そもそもナンセンスだと言える。

消費税アップ分を社会保障財源にし、安定財源化されたら、法人税を下げ、社会保険負担分も消費税に置き換えて、法人として負担は異常に低くなる。更に、輸出項目が多い場合は、優遇措置があり、例えば海外の販売先から消費税が取れない場合は、国内で支払った消費税には、還付制度で戻ってくるので、消費税アップは、法人には負担が少ないのである。

こういった背景があり、消費税アップは、経団連を始めとする大企業有利の動きになっている。元々法人負担は低い上に、更にそれを削減させ自分たちの有利を推し進める強欲以外の何物でもない。税制というのは、選挙の応援のため、有利に施策するのとは、別問題の話だと思う。国民全般の負担を更に増やすより、ここ20年で大きくなった格差是正と所得再分配の意味では、「資産課税1%」や「株取引や土地売買等、非労働所得の課税率アップ」などを検討するのが本筋だと思うのだが・・・

ここ数回の記事を総括すれば、税収的な問題ではなく、その分配に問題があり、社会福祉の充実に特別会計も含めた財政構造を再構築する舵を切る時期に来ているという事だ。それが出来なければ、低所得者から国民生活は一気に崩壊して行く。一部の高所得者や公務員優遇は、50年以上続いてきたわけだし、そろそろ彼らにも痛みを分けて与える時期ではないだろうか。少子化や介護は、国民全員の問題であり、セーフティネットの再構築は、ワーキングプアやホームレス問題といった解決に繋がるのだから。




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テーマ : 在宅介護
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Author:あのま
シングル介護で12年。要介護5の母親の介護をしながら、何の補助もない社会制度に苛立ちを覚え、赤裸々な現実をここで書いてみたいと思います。

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